プロセス制御システム(SysVinit)サービスの起動と停止

プロセス制御システム(SysVinit)は、以下の5部に分けて解説しています。

ランレベルの変更を伴わないサービスの起動/停止

 ランレベルの変更時にはサービスの起動/停止が行われますが、ランレベルに関係なくサービスを個別に起動/停止したい場合があります。この場合、rootユーザーで/etc/rc.d/init.dディレクトリ下のスクリプトファイルに対して、startまたはstopを引数として指定して実行します。

startとstopを引数に指定した例

以下に、SSHデーモン(sshd)の起動と停止の例を示します。

sshdを起動する例
# /etc/rc.d/init.d/sshd start
コマンド説明
/etc/rc.d/init.d/sshd startSSHデーモンを起動する。
sshdを起動する例
sshdを停止する例
# /etc/rc.d/init.d/sshd stop
コマンド説明
/etc/rc.d/init.d/sshd stopSSHデーモンを停止する。
sshdを停止する例

serviceコマンド

 一部のディストリビューションでは、サービスファイルのパスを手動で入力する手間を省くためにserviceコマンドが提供されています。このコマンドを使うと、より簡単にサービスを管理できます。

serviceコマンドの例
sshdを起動する例
# /etc/rc.d/init.d/sshd start
コマンド説明
service sshd startSSHデーモンを起動する。
sshdを起動する例
sshdを停止する例
# /etc/rc.d/init.d/sshd stop
コマンド説明
service sshd stopSSHデーモンを停止する。
sshdを停止する例

まとめ

 ランレベルに関係なく個別のサービスを起動/停止するには、/etc/rc.d/init.dディレクトリ下のスクリプトファイルにstartまたはstopを引数として指定して実行します。また、一部のディストリビューションでは、serviceコマンドを使うことで、より簡単にサービスの起動/停止が行えます。これらの方法を活用することで、システム管理者はサービスの動作を柔軟に制御できます。

コマンド説明
/etc/rc.d/init.d/[サービス名] start/etc/rc.d/init.d/sshd startSSHデーモンを起動する。
/etc/rc.d/init.d/[サービス名] stop/etc/rc.d/init.d/sshd stopSSHデーモンを停止する。
service [サービス名] startservice sshd startSSHデーモンを起動する。
service [サービス名] stopservice sshd stopSSHデーモンを停止する。
サービスの起動と停止