ポート番号

 ポート番号は、コンピューターネットワークにおいて、特定のプロセスやサービスが通信に使用するための識別子です。以下に、ポート番号について、解説していきます。

概要

 ポート番号は、TCPやUDPのトランスポート層プロトコルにおいて、通信の送信元や送信先を識別するために使用されます。

 0から65,535までの範囲の整数で表され、一般的に0から1,023までが「ウェルノウンポート」、1,024から49,151までが「登録ポート」、49,152から65,535までが「ダイナミック・プライベートポート」として定義されています。

名称範囲
ウェルノウンポート1,024から49,151
ダイナミック・プライベートポート49,152から65,535
ポート番号

ウェルノウンポート

0から1,023までのポート番号で、一般的によく知られているサービスに割り当てられています。

 例えば、HTTPの場合はポート番号80、HTTPSの場合はポート番号443などがあります。システム上の特定のサービスやプロトコルが予約されており、一般的に使用されます。

登録ポート

 1,024から49,151までのポート番号で、登録されたサービスに割り当てられています。一般的なアプリケーションやサービスによって使用されるポートがここに含まれますが、一般的なものほどウェルノウンポートに割り当てられる傾向があります。

ダイナミック・プライベートポート

 49,152から65,535までのポート番号で、動的に割り当てられるプライベートなポート番号です。クライアントが一時的に使用するポートとして、サーバーから割り当てられることが多いです。クライアントが接続を確立する際に、ランダムに選択されることが一般的です。

ポート番号の使用

 インターネット上の通信では、送信元ポートと送信先ポートの組み合わせによって、通信の発信元や宛先を識別します。

 例えば、ウェブブラウザがWebサーバーにHTTPリクエストを送信する際には、ウェブブラウザがランダムに選択したダイナミックポートが送信元ポートとなり、Webサーバーのポート80が送信先ポートとなります。


 ポート番号は、ネットワーク通信において重要な役割を果たしており、正確なポート番号の使用は正常な通信の確立とセキュリティの確保に欠かせません。