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Linuxコマンド演習29

以下のコマンドの演習を行います。

実際にコマンド操作を行いながら、Linuxの操作に慣れていきましょう。

 引用符(シングルクォーテーション ' やダブルクォーテーション ")の使用にはいくつかのポイントがあります。ここではそれぞれの事例について試していきます。

演習01:エイリアスの設定を間違えてみる。

エイリアスの値がスペースを含む場合、引用符なしでエイリアスを定義するとエラーとなります。

・不備のあるエイリアスの設定を行います。

$ alias ll=ls -l
bash: alias: -l: 見つかりません

 このように定義すると、エイリアスは ‘alias=ls‘ と解釈され、’-l‘ は別の引数として扱われてエラーとなってしまいます。正しくは、引用符で囲みます。

演習02:’\’を使用してエイリアスを設定します。

 エイリアスの値に引用符が含まれている場合、引用符の代わりにエスケープシーケンスを使用することができます。

・引用符の代わりにエスケープシーケンス(’\’)を使用します。

$ alias ll=ls\ -l

 このようにエスケープシーケンス ‘\’ を使用することで、エイリアスの一部として正しく解釈されます。これは、「\」直後の文字(スペース)がシェル上での特別な意味を持つ文字ではなく、通常の文字として扱われるためです。

演習03:引用符にシングルクォーテーション「’」を使用する。

 シングルクォーテーションで囲まれた部分はそのまま文字列として扱われます。変数展開やコマンド置換などが行われません。

・次のコマンドを実行します。

$ name=Taro
$ echo 'My name is $name.'
My name is $name.
演習04:引用符にダブルクォーテーション「”」 を使用する。

ダブルクォーテーションで囲まれた部分では変数展開やコマンド置換が有効になります。

・次のコマンドを実行します。

$ echo "My name is $name."
My name is Taro.

「echo “My name is $name.”」 の$name が「Taro」と展開されます。