独自のネットワークの作成

このページで解説している内容は、以下の YouTube 動画の解説で見ることができます。

　Dockerには、独自のネットワークを作成してコンテナをそれに関連付ける機能があります。これにより、コンテナ間の通信やネットワーク構成を柔軟に管理することができます。以下では、独自のネットワークを作成する手順と、それぞれのドライバについて説明します。

１．独自のネットワークの作成手順

・ネットワークの作成

・「docker network create」コマンドを使用して、新しいネットワークを作成します。

このコマンドは、my_networkという名前の新しいネットワークを作成します。

PS C:\Users\joeac> docker network create my_network
afb3de2ccd360e5c2fb159532a55cb740bd69e921f0ede805ab51bed4dfba136

・ネットワークの確認

　「docker network ls」コマンドを使用して、作成したネットワークがリストされていることを確認します。

・「docker network ls」コマンドを実行します。

PS C:\Users\joeac> docker network ls
NETWORK ID     NAME         DRIVER    SCOPE
4765a8039b02   bridge       bridge    local
9cb62d828092   host         host      local
afb3de2ccd36   my_network   bridge    local
1bafb53e8f6c   none         null      local

２．ドライバの選択

　Dockerのネットワークは、3つの主要なドライバ（none、host、bridge）のいずれかをベースとして作成されます。

ドライバを指定しない場合は、デフォルトで「bridge」が選択されます。

none	ネットワークを使用しない設定で、コンテナは自分自身だけで動作します。
host	ホストのネットワークと同じネームスペースを共有します。コンテナはホストと同じネットワークインターフェースを使用します。
bridge	Dockerデフォルトのネットワークドライバで、コンテナ間の通信をブリッジします。このドライバは、Dockerがインストールされると自動的にデフォルトで提供されます。

ドライバの種類

３．コンテナを関連付けて利用

　作成したネットワークを使用するには、「docker run」コマンドの「--network」オプションを使用してコンテナを関連付けます。

docker run -d –name my_container –network=my_network busybox

BusyBoxについては以下のコンテンツを参考にしてください。

　以下は、「docker run -d –name my_container –network=my_network busybox」コマンドの意味を表でまとめたものです。

オプション	説明
`docker run`	Dockerコンテナを実行するためのコマンド
`-d`	デタッチモードでコンテナをバックグラウンドで実行する
`--name my_container`	コンテナに`my_container`という名前を割り当てる
`--network=my_network`	コンテナを`my_network`という名前のネットワークに関連付ける
`busybox`	コンテナを起動する際に使用するDockerイメージの名前

コマンドの意味

　このコマンドは、「busybox」イメージを使用して「my_container」という名前のコンテナを実行します。「-d」オプションは、コンテナをデタッチモードで起動し、バックグラウンドで実行します。

　「--name」オプションは、コンテナに名前を割り当てます。「--network」オプションは、コンテナを指定した名前のネットワークに関連付けます。これにより、「my_container」は他の同じネットワークに関連付けられたコンテナと通信できます。

・「docker run -d –name my_container –network=my_network busybox」コマンドを実行します。

PS C:\Users\joeac> docker run -d --name my_container --network=my_network busybox
Unable to find image 'busybox:latest' locally
latest: Pulling from library/busybox
7b2699543f22: Pull complete
Digest: sha256:650fd573e056b679a5110a70aabeb01e26b76e545ec4b9c70a9523f2dfaf18c6
Status: Downloaded newer image for busybox:latest
6f30ea9968c3d34c67ba5ff3cfb6aef9f679df27025825ba216feee60d99e898

４．ネットワークの削除

ネットワークを削除するには、「docker network rm」コマンドを使用します。

・「docker network rm my_network」コマンドを実行します。

PS C:\Users\joeac> docker network rm my_network
my_network

　以上が、独自のネットワークを作成し、コンテナをそれに関連付けて利用する手順です。これにより、Docker環境でネットワークを柔軟に構成し、コンテナ間の通信を制御することができます。

独自のネットワークの作成